2018/01/20 滋賀大津B-Flat

バンドマンに聞いた話では、滋賀のB-Flatというライブハウスには幽霊が出るらしい。

バンドマンには怪談好きが多い。

論理的思考を以て

「それほど幽霊がいると思うのなら、おれに証明してみせろ。」

などと人を威嚇するバンドマンは、じつは殆どいないような気がしてならない。

夢を追っているからではない。幻想を抱くのが好きだからではない。きっと彼らは、否定することにも、否定されることにも疲れてしまっている。

なればこそ、このライブハウスに於ける、

"ステージの上にある換気口からは時折幽霊が覗くことがあり、その幽霊を発見したバンドは大成する"

といった根拠のない与太話を、否定する気にはなれないのだ。

 

しかしこの大津のお化け屋敷の店長さんは、実に明瞭に笑った。彼が笑うたびに、周りの人も釣られて笑ってしまうような明瞭さだった。

ここに実在して、バンドマンに希望を抱かせたり、失望させたりするお節介な幽霊も、じつはこんな風に笑うのではないかと思われた。

 

今日の出演者は三組だった。弾き語りの方と、ラウド要素の強いミクスチャーロックバンドと、我々。平たく言えば、異種格闘技戦であった。

 

今日のライブでは、新たな試みをした。近頃文學に没頭しているぼくなりに、バンドの世界観を表現しようとした。どんな表現なのかはまたライブで見て頂けたら、嬉しい。

荒削りなりに、振り切ったライブができた日だった。

 

 

セットリスト

1.インスト
2.ペルソナ
3.アリとキリギリス

4.くず
5.セロトニン

6.グッドウィルハンティング