開襟シャツは風をはらんで

ライブをたくさんやった。4/30の岐阜に始まり、新栄、心斎橋、今池上前津と2週間ぐらいで結構な数のライブをこなした。何か掴めたかと聞かれたら、正直そんなことはないかも。

こんなことは言わない方がいいんだろうが、自分の中で納得いかないライブが多かった。とても悔しい。

勘違いしないで欲しいんだけど、このライブを見て良いと思ってくれた人がいるなら、その感覚は全然間違ってないしそれを否定する気もない。聞いてくれて本当に嬉しい。でも僕の中で納得がいっていなくて、僕がそれを許せないという、それだけの話。

 

4/30の柳ヶ瀬antsは、TATAMIBOY主催のイベントだった。「色んなジャンルを体感できるイベント」というタイトルの通り、僕のスラム奏法弾き語りからポエトリーリーディング、ミクスチャーロックまで本当に幅広い音楽が集まったイベントだった。
とっ散らかりすぎていて、もはや全員浮いていた。でも不思議と居心地の悪い空間ではなくて、一人ひとりの音楽に対する真摯な向き合い方が感じられる、いいイベントだったと思う。
またやってほしい。

 

5/2のsunset Blueは、スラム奏法対決だった。出演者全員アコースティックギターを叩くという変な1日。対抗しようとして難しい曲を詰め込んだが、それが良かったのかどうかわからない。本当は歌だけで人の心を動かせる方がいいんだろうね。でも、僕はもともとギタリストだし、ギターと歌の両方を最大限に活かして戦える人でありたい。

 

5/6の心斎橋BRONZE。そういえば昔ナインスアポロの人に挨拶しようと思って入ったことがあるライブハウスだった。toboganの紹介で、数年越しにそんなBRONZEのステージに立つ。音が大きくて、自分の声もよく聞こえて、とても気持ちのいいライブハウスだった。yomosugaraのライブは悪くなかったと思う。特に共演者の方々からの評判はよかった。けれど、初めてのライブハウスに行くと、いつも人の目を気にしてしまう。そのせいで、ちょっと格好悪いことを言ってしまった気がする。もっと良いライブにできただろうなと考えて、とても悔しい。場数を踏んでいるメロコアバンドはライブが上手い。見習いたいところと、たぶんyomosugaraではやるべきではないところと、たくさん学ぶところがあった。打ち上げではバンドマンがちんちんを出して暴れていた。帰りにマジックスパイスのカレーを食べたけど、数日にわたって腹を壊した。自分の身体は辛いものに耐性がなさすぎる。

 

5/9は、ここ最近で一番悔しい思いをした日かもしれない。初めて立った、憧れのTOKUZOのステージに、どうも最後まで馴染めなかった気がする。ずいぶんお客さんが遠くにいるような気がして、いつも以上に「自分は今ステージの上で本当に一人なんだ」という感覚が強かった。弾き語りは孤独だ。孤独だからこそやり甲斐があって、孤独だからこそ怖い。
いつも安城Radio Clubでお世話になっているゆうさんとはるちゃんに誘ってもらったイベントだからこそ、自分が納得いくライブを見せられなかったことがつらい。
ただ、お客さんの中で一人だけ、とても良かったと言ってチップをくださった方がいた。その人にとっていいライブができていたことだけは誇りたい。
あとは終演後に話したナポリタンデイドリームがものすごくいい子達で、ライブも素晴らしくって、彼らに会えたことはよかった。ただ、本当に悔しい。もう一度チャンスが欲しい。

 

5/13は、上前津のMusic Bar Bob。Bobは同じ建物にZionというライブハウスがあって、そちらには何度か出たことがあるんだけど、Bobへの出演は初だった。ここ数回のライブを毎回見ていただいている方がいて、あたたかな視線に救われた。この日も共演者の葉月那央さんがスラム奏法をやっていて、本当はこんなこと言わない方がいいのだろうけど、完全に負けた、という気がした。共演した渡部祐也さんも山本隼也さんも良いライブをしていて。結局、この日はTOKUZOの悔しさを払拭するどころか、もっと自分を責めたくなってしまった。

 

5月は、悔しい思いをすることばかりだったよ。

いつになったら、毎回すばらしい気持ちでライブを終えられるようになるのだろうね。そんな人になれる日まで、練習して、曲書いて、ライブやって、失敗して、そういう地味で地道で屈辱的な日々を積み重ねようじゃないか。